忍者ブログ

-世界の偉人達-

[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ナーガールジュナの思想
ナーガールジュナは、仏教思想史上は大乗仏教の理論的
確立者として位置づけられている
周知のように大乗仏教は菩薩信仰を中心にとらえた
思想運動から発展したが、その伝播において、当時西北方から
インドに来往した多くの異民族が果たした役割は小さくなかった
前2世紀ごろに西北インドにバクトリア王国を樹立した
ギリシア人とその後裔たち、また最盛期には中部インドから
デカン高原地方西北部にまで支配を拡大したサカ(スキタイ)人
パルティア人、さらにそのクライマックスとしての北インドのクシャーナ朝である
ギリシア人の影響を通してのヘレニズム的哲学思考は
亜大陸を舞台に仏教の教理問答『ミリンダ王の問』に結実し
サカ、パルティアの仏教支援は、デカン先住のサータヴァーハナ朝の
援助とあいまって、高原地帯にアジャンター、カールリーなどの
華麗な窟院群を開鑿させ、クシャーナ朝下の積極的な造形活動は
ガンダーラ美術として開花したのである
これら一連の大きな動きは、仏教伝播にともなって
各民族・各地域の個性が全体として仏教思想に反映した結果だといえる
それらを肯定的にうけとめて思想の拡大をはかる大乗部系の人々が
自己犠牲をもいとわない利他行を理想に掲げ
ヨーガを基盤に据えた神秘主義的・形而学的思考をも進んで
取り込んで生み出していったのが大乗の思想であった
この思想運動は、仏塔信仰を実践していた多くの在俗信者らに支持されていた
そのような思想状況から『般若経』や『法華経』などの大乗経典が編纂されたのであり
この時期各地でさかんに政策された仏教や仏画は、大乗仏教のみに
限られたものではないが、広く一般の信者に対し仏教の理想とする
世界を視覚化してみせたものであったということができる
PR
この記事へのコメント
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
管理人のみ閲覧できます
 
この記事へのトラックバック

トラックバックURL

カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
バナー広告
プロフィール
HN:
ETSUKO
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
P R
Copyright ©  -- 人物史 --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Material by petit sozai emi / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]